fc2ブログ
2012.05.29 21:57|レシピ
 スペイン出身の知人が、実家で夏によく食べたと教えてくれたサラダです。今年も暑くなってきたので作ってみました。今回は最低限の材料しか使ってませんが、チョリソーやシーフード(ボイルするか軽くオリーブオイルで炒めたエビやタコ、ツナ等)を入れるとメインにもなります。

材料

モロッコインゲン一束(20cmくらいの長さのものなら5~6本あればいい)、ジャガイモ中2個、赤ピーマン(パプリカでも)3~4個
アリオリソース用:市販のマヨネーズ大さじ約4杯、にんにく大一片、卵黄一個分、レモン汁(白ワインビネガーか、なければ普通の食用酢でも)少々

作り方

・モロッコインゲンは多めに塩を入れた湯で柔らかくなるまでゆで、冷水に取っておく。冷めたらすじを取り、数センチの長さに切る。モロッコインゲンのすじは火を通してからでないとなかなか取れません。   

・ジャガイモは粉吹き芋にする。ピーマン(パプリカ)は金網の上かグリルで丸ごと焼き、黒焦げになったら皮をむいて種を取る。どちらも食べやすい大きさに切り分け、インゲンと一緒に冷蔵庫でよく冷やしておく。

・アリオリソースを作る。芽を取ったにんにくをよく叩き潰して(すりこぎなどで)、マヨネーズと卵黄を加えてよく混ぜ、さらにレモン汁か酢ほんのちょっとで味を整える。

・お皿に野菜類を合わせて盛り付け、上からソースをかけて軽くあえ、好みで粗挽きの黒こしょうをふる。出来上がり。

SH3F06940001.jpg
120605_1804~010001
(6/5:前の写真の写りが悪すぎたんで、新しく作った時のものと差し替えました。今回はチョリソー入りです。)

 インゲンのゆで時間は好みで加減してください。というかスペイン人の食事で一番困るのが、温野菜はたいてい舌でつぶせるくらいクタクタに煮ることで、日本人には歯ごたえゼロで全然おいしくない・・・。逆に向こうの人たちにはその歯ごたえが苦手らしく、みんなよく高級レストランでもつけ合わせの野菜が口に合わなかったとかこぼしてたけど。

 味にうるさいその知人いわく、アリオリソースも卵とオイルから自作すべきなのだそうですが、マヨネーズは専用の電動式メーカーがないとなかなかうまくいきません。なので市販のものにちょっと手を加えて似た味を再現してみました。

 ソースはもし余ってしまったら、清潔な容器に入れて密封しておくと冷蔵庫で一週間弱くらいはもちます。

テーマ:レシピ大集合!
ジャンル:グルメ

タグ:スペイン料理

2012.05.27 16:53|ホジスン
 今回は番外編です。まだ内容紹介が終わる前ですが、とりあえず最後まで読み切ってこれ以上新しいキャラクターが登場しないこともはっきりしましたので、作中で言及されている人物たちを一通り書き出してみました。
 ホジスンの作風と作品の性質上、人物描写は極めてあっさりしており、私のお粗末な要約ではなおさらわかりにくくなっていますので、先にこちらを一読されたほうが少しは記事も読みやすいかと思います。

もちろん、キャラクター紹介がいくらか内容のネタバレになってしまうことは避けられませんので、その点はご理解ください。


・主人公/ジョン・ウィンターストロー(John Winterstraw)

本作の語り手。客として乗っていたグレン・キャリッグ号が座礁して沈没したため、一緒にボートで脱出した船員たちと行動を共にすることになった青年で、年齢は二十三歳。紳士階級出身、それもかなり裕福な地主の跡取り息子らしい。あだ名は特技からバリスタ君(コーヒーを淹れるわけではない)

グレン・キャリッグ号の乗組員たち

・ボースン グレン・キャリッグ号の甲板長(bo'son=boatswainの略)で一行の指揮をとっている。本名は不明。とにかく万能で、書くのがあまり得意でない以外は戦闘、大工仕事、料理、傷の手当までなんでもこなす。

・ジョシュ(Josh) 最年長の見習い(士官?)。最初脱出した二艘のボートのうち、ボースンが乗っていない方の責任者。湿地帯から再び海に出た後、彼が指揮するボートは嵐で主人公たちと離れ離れになってしまう。後年、主人公と再会した。
※"the eldest 'prrentice"と表記されているのですが、ただの「見習い」では他の船員たちを飛び越えて指揮をとるのは不自然なので、おそらくapprentice officer(航海士のような高級船員の見習い、士官候補生)のことではないかと思います。 

・ジョージ(George) 最年少の見習い(士官?)。主人公によく話しかけてくる。少年らしく好奇心旺盛だが、おかげでとんだ危険に見舞われそうに。たぶんジョシュと一緒のボートにいて序盤で退場。

・ジョブ(Job) 二等船員(ordinary seaman)。嵐で漂流後、最初に島を発見する。しかし直後に巨大タコに襲われて重傷を負い、一命はとりとめたものの・・・。

・トンプキンス(Tompkins) 船員の一人。最初本文でなぜかpの字を見落とし、「トムキンス」と書いてしまいましたが、正しくは「トンプキンス」です。

・ジェソップ(Jessop) 船員の一人。武器が足りないとき、ポケットナイフと植物の茎で槍を作ることを思いつくなど、アイディアマンで手先が器用。

・大男の船員(The big seaman) 呼び名の通り。主人公とは何回か夜間の見張りでペアを組んだりしている。

他にも最後まで行動を共にしたメンバーは数名いるはずですが、結局正確な人数は判明せず。

難破船「海鳥号」"the Seabird"の人たち

七年前に難破し、主人公たちがたどり着いた島近く(たぶんサルガッソ海)で海藻の中に閉じ込められたまま生き延びていた人々。遭難してすぐ船長はじめ乗員の半数以上が死亡し、今いるのはその後生まれた子供二人を合わせて十四人。

二等航海士(the second mate) 生き残った唯一の高級船員で、現在の船の責任者。

船長夫人(the captain's wife) 夫が大ダコに殺されるのを目撃したショックから狂気に陥ってしまった。

・メアリー・マディスン嬢(Mistress Mary Madison) 船長夫人の姪で十九歳。育った環境にしては明るく活発な性格。

豊満な婦人、通称ぽっちゃりおばさん(the buxom woman) 本名不明。船長夫人の召使い兼マディスン嬢のナースで、一家について乗船していた。遭難したあと、船大工と夫婦になって男女一名ずつの子供がいる。超タフ。

その他

・メモの女性 一行が最初迷い込んだ、灌木が茂る湿地帯で見つかった難破船の船客の一人。婚約者と彼の兄弟といっしょに乗船していた。身動きの取れない船が怪異に見舞われてゆく様子を、たくさんの紙切れに綴った手記として残しており・・・。


こう書き出してみると、これでもホジスン作品の中ではそこそこキャラの立った人物が多いことに気づきます・・・。いやホジスンに濃い人間関係のたぐいを期待してはいけません。「ナイトランド」とか「異次元を覗く家」なんて、主要人物は片手で数えられるくらいですしね!

テーマ:本の紹介
ジャンル:学問・文化・芸術

タグ:ウィリアム・ホープ・ホジスン

2012.05.13 16:12|怪奇幻想文学いろいろ
 追記(2014.1.2):下のコメント欄で紹介していただいたように2013年秋に発売されたCDを入手しましたので、リブレットの要約とちょっとした感想をアップしました。

ディーチュのオペラ『幽霊船』あらすじ紹介
 
 Opera News今月号の表紙のソプラノ、ローラ・エイキンのスケジュールをなんとはなしにOperabaseのサイトで調べてみたら、来年六月、ベルリン・ドイツ・オペラでのLe Vaisseau fantome,Minna(「幽霊船」のミンナ役)という予定があって驚愕しました。
http://www.operabase.com/listart.cgi?name=aikin&acts=+Schedule+ 
 
 これってワーグナーがパリ時代、生活苦でやむなく手放したという「さまよえるオランダ人」の原案にPierre-Louis Dietschというフランス人が作曲し、パリ・オペラ座で上演されたという幻の作品じゃないですか。まさか現在でも上演できる形で楽譜が残っていたとは知りませんでした。 
 
 もっと驚いたのは配役表のなかに"Schriften"という名前が出てくること。シュリフテンとは以前このブログで紹介した「さまよえるオランダ人」伝説がテーマの小説、フレデリック・マリヤットの「幽霊船」(※作品あらすじはクリックで開く右側「カテゴリ」欄の、「その他の海洋・幻想文学」からどうぞ)に登場する人物なのです。
 
 確かに作曲家Dietsch(ドイツ系っぽいこの姓、フランス語読みでもディーチュの表記でいいんでしょうか)のWikipedia英語版には、「幽霊船」は主にマリヤットの同名小説、それにウォルター・スコットの小説「海賊」The Piratesにもとづいているとありますね。
 ちなみに指揮もしたディーチュは後年物議をかもした「タンホイザー」のパリ初演を振ってます。ワーグナーは昔台本を取られた?遺恨もあったのか、二人の関係は良好でなかったそう。
 
 だとするとワーグナーはもともとマリヤットの「幽霊船」を知っていたのか?ディーチュのオペラのあらすじを探してみましたが、いくつか見つかったのも私が読めないフランス語のものばかりでさっぱり。唯一出てきたのがこんな資料でした。
http://www.jstor.org/discover/10.2307/965491?uid=3738328&uid=2&uid=4&sid=47698991763357
(十二ドル払えばPDFで全部読めるんですがそこまでする気になれないんで、サンプルの最初一ページだけ。拡大するとなんとか見られます)。

 分かった範囲でディーチュ版「幽霊船」の内容をまとめてみましょう。
 シェトランドの商人バーロウは、自分の船が嵐で遭難しかかったところをヴァルデマールと名乗るスウェーデン人船長に助けられ、お礼として(さらに相手が裕福そうなので下心もあって)彼を娘ミンナと結婚させると約束します。
 しかしヴァルデマールの正体は、神に呪われ永遠に海をさまよわなければならない幽霊船の主トロイル。結局真実を明かして去っていこうとする彼を追ってミンナが海に飛び込むと幽霊船は沈み、ヴァルデマールはミンナに導かれ昇天する―というのが大筋
。(ここまでは「オランダ人」とそう変わらないような) 

 そこにマグナスというミンナの元恋人が絡んでくるのですが、彼の父親こそもとトロイルの船の舵取りで、船長と争い海に落とされたシュリフテン。船長はそのとき決して閉じない傷を負わされており、結婚式の最中流れる血に気づいたマグナス(なぜかそれらの事実を知っている)は彼を父親の仇と糾弾して「オランダ人」のエリックと似たような役割を果たすことになるのです。(別に「エリック」という人物も出てきますが、マグナスのほうがワーグナーのエリックの役柄に近い感じ。しかしこれだと死んだはずのシュリフテンはどうやって登場してくるのか?幽霊船が沈むまで成仏できない小説のシュリフテンと同じで海から蘇ったんでしょうか。)
 
 もちろんリブレットそのものを読んだわけでないので断言はできないですが、ディーチュのオペラは基本はワーグナーのオランダ人とほぼ同じ筋書きで、それにマリヤットの「幽霊船」からシュリフテンというキャラクターを取り出してはめ込んだ感じだと思います。ただし小説のシュリフテンには息子はいないし、船長に反撃して負傷させたりもしていませんが。
 
 また、もう一つのソースとして名前が挙がっているスコットの「海賊」は私も読んだことがありませんが、あらすじだけ見ると、シェトランド諸島が舞台というのと登場人名の多くを借用している以外、あまりプロットの類似点はなさそうです。
http://en.wikipedia.org/wiki/The_Pirate_(novel) 
 
個人的にはスコットとマリヤットの小説からの引用は、ワーグナーから台本を引き継いで完成させた二人、Paul FoucherとHenry Révoilによるものという線が強いのではないかと推理してます。ただ現行のオランダ人リブレットにしても完全にワーグナーオリジナルの内容ではないし、もしワーグナーの原案に含まれていたとしたらそれはそれで興味深いのですが。
 
 肝心の公演情報ですが、ベルリンドイツオペラの演奏会形式上演(会場は本拠地ではなくコンツェルトハウス)はドイツ初演だそう。直前に「さまよえるオランダ人」の初稿版もやるし、ワーグナー記念イヤーの一環みたいなものなんでしょう。
http://www.oper-in-berlin.de/en_EN/program/production/835744
↑だけどマリヤットの「幽霊船」がnovellaはない

 検索していたらほとんど同時期、ウィーンの方のコンチェルトハウスでミンコフスキのレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルもこの作品やるらしいです。しかもそっちは同じ日に「オランダ人」まで(二本立てで上演?)。せっかくの機会なんだから、せめてどっちかはネット放送するかCD化お願いしたいです。

 でもベルリンもウィーンもキャストがほとんど未定のままなのは人選難航中なんですかね。歌ってくれる人見つけるのが大変そうな作品ですし。

テーマ:クラシック
ジャンル:音楽

2012.05.10 22:24|レシピ
群馬の山の中で遅ればせの休日を過ごしてきました。

紅山桜が見ごろだったので携帯で撮ってみようとしたんですが、夕方だった上にそもそも下手なので見事に全滅。

SH3F06020001.jpg

これだけちょっと色合いが気に入ったので記念の一枚です。

ついでに、桜の木陰にびっしり生えてたヨモギを摘んできました。帰ったあと家にあった白玉粉に入れて草団子に。

柔らかい葉のところだけを塩一つまみ入れてさっと湯がき、鉢で叩きつぶします。(この木の鉢はスペインのお土産で、本来ニンニクやパセリをつぶすのに使うもの)

SH3F06080002.jpg

白玉粉に砂糖少しを合わせて練り、丸めてゆでて出来上がり。

SH3F06140001.jpg

私は草餅のたぐいにきな粉やあんこをかけるのがあまり好きじゃないので、あらかじめ少し甘味を付けておくことにしました。砂糖を入れると、つやが出て乾燥もしにくくなるのでお勧めです。

ヨモギ白玉、味はくせもなく爽やかな風味でおいしかったんですけど、摘んでから一昼夜経っていたせいか香りの方がいまひとつでした。(向こうでゆでてタッパーに詰めて東京に持ち帰ったので) やっぱりすぐ加工しないとだめなのかもしれません。

テーマ:レシピ大集合!
ジャンル:グルメ

04 | 2012/05 | 06
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

eHolly

Author:eHolly
筆不精にも関わらずメモ帳代わりとして始めてしまったブログ。
小説や音楽の感想・紹介、時には猫や植物のことも。
ツイッター@SnowyHolly16

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

FC2カウンター

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
学問・文化・芸術
1256位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
183位
アクセスランキングを見る>>

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR