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ヘンリー・カットナーのヒロイックファンタジー "Cursed Be The City" あらすじ紹介

2018.11.30 23:56|怪奇幻想文学いろいろ
 最近遅まきながらデビューした電子書籍で、ヘンリー・カットナーの「サルドポリスのレイノル王子」シリーズを見つけて購入してみました。シリーズといってもわずか二作だけなのですが、後篇の「暗黒の砦」をヒロイックファンタジー大集合アンソロ「不死鳥の剣」で読んで以来、その前作で邦訳がほぼ入手不可能な"Cursed Be The City"(「呪われた都」)の存在がずっと気になっていたのです。
 (先日ツイッターで「未訳」と書いたのは厳密には間違いで、いつも参考にさせて頂くameqlist様のサイトによれば、ミステリマガジンの1971年1月号に「呪われた城市」という題で訳出されているとのこと)

 「呪われた都」は時系列的にも「暗黒の砦」のわずか前に起きた出来事を扱っており、主人公レイノルとその従者エブリクが故国である中央アジアの都市国家サルドポリスの滅亡を逃れ、流浪の旅に出たいきさつが語られます。自分の覚え書きを兼ねてのあらすじ紹介ですが、最後まで内容をネタバレしていますので知りたくない方はお気を付けください。いずれどこかで新訳が出ないとも限りませんし。


― "Cursed Be The City"(「呪われた都」) あらすじ―
 
 サルドポリスの都は北方から攻め寄せた大軍の前に陥落しようとしていました。着々と攻城の準備が進められるなか、城壁に一人上ってゆくのは年老いた予言者。都の運命を嘆く老人は「じきお前たちの上にも、森から来たいにしえの破滅が降りかかろう!」という叫びを最後に身を投げ、下で待ち受けていた敵兵たちの槍に貫かれて絶命します。とはいえそんな警告に耳が貸されるわけもなく、やがて侵略軍は城門を破ってなだれ込み、都は至るところで略奪と虐殺が繰り広げられる阿鼻叫喚の場に。

 王宮の玉座の間では征服者サイアクサレスの前に、サルドポリスの王チャレムをはじめとする一団の捕虜が引き出されていました。臣従の意を示せば助命するとの言葉をにべもなく撥ねつけたチャレムをサイアクサレスは一刀のもとに斬り倒し、遺骸はハゲワシにくれてやれと命じますが、その時捕虜たちの中から罵声を浴びせた一人の若者に目を留めます。彼こそはチャレムの息子、レイノル王子でした。
 その挑発的な言葉に怒ったサイアクサレスはレイノルを拷問室へと連れ去らせ、一人になるとしばし奪った玉座の上で思いを巡らせます。先程から一部始終を見ていた相談役の妖しい美青年、ネコ
(※猫ではありません)が現れ勝利を称えても、王は表情を曇らせたまま。そしてネコに向かい、お前と出会ったのが災いの始まりだったと野望と自己嫌悪をない交ぜにした心情を吐露するのでした。

  地下で拷問台に拘束されていたレイノルは、際どいところで忠実なヌビア人の従者エブリクに助けられます。エブリクは乱戦の中王子とはぐれたあと、倒したサイアクサレス方の兵士の服を着て宮殿に戻り、レイノルの居所を突きとめると王の伝令と偽って地下牢に現れ、油断した拷問係を一突きに殺したのです。
 
 王宮を抜け出し追跡をかわすうち、この都の主神である太陽神アモンの神殿に入りこんだ二人が目にしたのは、神殿の中央に据えられた巨大な黄金球、そしてその上に無惨にも両手足を釘付けされた老神官の姿でした。助け下ろされ介抱を受けた神官はかろうじて息を吹き返し、王子を認めると自分を球体のところまで運んでほしいと頼みます。老人の指が球の表面を探るとそれは真ん中で二つに割れ、地下への階段が現れました。
 
 下りた先の石造りの隠し部屋で、瀕死の老神官はレイノルに神殿の秘密を明かします。サルドポリスが築かれる以前、この地は恐るべき森の神によって支配されており、まさに今いる場所にその祭壇があったこと。そこに太陽神アモンを奉じる王家の祖先たちが攻め寄せ、森の神を『沈黙の谷』と呼ばれる地に魔術で封じこめたこと。しかしサルドポリスが滅びる時、その封印もまた解かれ、自由となった神はかつての住処に戻ってくると予言がなされたことを。
 そして今こそかの予言の時だと、かつての森の神の祭壇を塞ぐ位置に置かれた金属製の円盤を示し、中央にはめ込んである大理石片の護符を、都の彼方にそびえる山脈に住まう『岩山の奪取者』と呼ばれる男のもとに届けるよう依頼します。それこそが侵略者たちに対するアモン神の復讐だと最期の力を振り絞って言い遺し、神官は息絶えたのでした。

 隠し部屋の壁に設けられた抜け穴から脱出し、手に入れた馬で『奪取者』の山へとひた走るレイノルとエブリク。一方王宮では、破滅を防ぎたければ都から逃げた二人の男を目的地に着かせてはならないと、ネコがサイアクサレス王に助言していました。
  果たしてレイノルたちは後方に迫ってくる大勢の敵に気付きますが、険しい山中を巧みな馬さばきで乗り切って追手を引き離すことに成功し、天辺に城を頂く巨大な一枚岩のふもとに辿り着きます。ほどなく現れた騎馬の一隊に迎えられ、二人は城の主である『奪取者』キアリーの待つ大広間へ。
 
 アモン神の名にもサルドポリス陥落の報にも全く関心を示さなかった配下たちと異なり、自分への伝言と聞いただけでキアリーの様子は一変。レイノルから渡された護符を手に、ついにその時が来た、わが支配も終わりだと呟いた彼は、腹心の部下サマルを残して他の者たちを下がらせ、さらに娘のデルフィアを呼んでこいと命じます。

 デルフィアと呼ばれる若い女性が現れると、キアリーは改まった態度で自分たち一族とサルドポリスとの関係を語り始めます。
 遥か昔、北の地から二人兄弟の王がやって来てこの地を征服し、それ以前に崇拝されていた森の神―パン―を打ち負かしました。兄王はサルドポリスを建国して王家の祖に、弟王はパンを幽閉した『沈黙の谷』を見下ろす岩の上に城を築いて封印の監視役に。そして兄弟は誓約を交わし、いつかサルドポリスが滅ぼされる日が来ればすみやかにパンを解き放ち、簒奪者のもとへ差し向けるよう取り決めたのだと。

 話を結びかけたキアリーの前に部下の一人が血相を変えて駆け込んでくると、ふもとの谷が敵軍であふれかえっていると報告します。自分も一緒に戦うというデルフィアを父キアリーは退け、レイノルとエブリクを『沈黙の谷』へと案内するのはお前の役目だと諭すと護符をレイノルに返し、どう使えばよいかはいずれ分かると言い残して立ち去りました。恐れの色をありありと浮かべながらも、城内に設けられた隠し扉から谷底へ続く道へと二人を導くデルフィア。

 深い森に覆われた谷間はその名通り異様な静寂に包まれ、鳥や獣の気配どころか木の葉のさやぎさえも聞こえてきません。しかし歩みを進めるうち、レイノルの知覚はこの土地を満たしている人には聞き取れない音域の囁き、そして意識の奥底にひそむ、太古の地球の記憶と共鳴しあう生命の力をひしひしと感じ取るのでした。
 やがて神殿の廃墟とおぼしき場所に出ると、デルフィアは倒れた石柱に囲まれた一点を指し示します。そこには都のアモン神殿にあったのと瓜二つの金属の円盤が据えられており、その中心の凹みにもやはり大理石片がはめ込まれていました。レイノルが携えてきた護符の片割れをもう一方にあてがうと、二個のかけらはまるで磁力に引き合わされたようにくっ付き、一つに融合したのです!

 その瞬間森の囁きは堰を切ったような歓喜の叫びへと一変し、さらにそれを凌駕するつんざくような笛の音が響き渡ります。パンを見ることは死を意味します、すぐに立ち去らなければというデルフィアの声に促され、レイノルは無我夢中で完全な形に戻った護符を掴みとると、ざわめきを増してゆく森を仲間たちと駆け戻ります。

 城はすでにサイアクサレス王の兵士とキアリー一党の死闘の場となっていました。息つく暇もなく武器を抜き加勢する三人ですが、多勢に無勢、サマルをはじめとする部下たちは次々と斃れてゆき、最後まで奮戦したキアリーもついに壮絶な討死を遂げます。
 残ったレイノル、エブリク、デルフィアの三人を円陣に取り囲み、じわじわと追い詰める兵士たち。ですが絶体絶命と思われたその時、レイノルの記憶に新しい囁き声とかすかな笛の調べが彼方から聞こえてくると、たちまち城全体にこだます大音響に膨れあがったのです。うろたえる敵兵たちを横に、レイノルは直感的に持ってきた太陽神の護符に触れ、他の二人に側を離れないよう命じてそれを高く掲げました。
 
 たちまち霧のとばりが三人を取り囲んで護るかのように降りてきます。その霧の向こうに見え隠れしているのは、文字通りパニックに陥って右往左往する敵兵たち、そして歓喜の笛の音に合わせ狂ったように踊りながら駆けてゆく、角とひづめを備え毛皮をまとった者たちの影でした...
 
 土台から揺れ動く城が崩壊するのはもはや時間の問題と悟ったレイノルが意を決して護符を掲げたまま足を踏みだすと、霧の障壁は歩みにつれて動いてくれます。もはやためらわず、あらん限りの速さで岩山を駆け降りた一行が見上げる前で、頂上の城は跡形もなく崩れ去ってゆきました。
 幸いにも崩落より先に脱走していて無事だった馬たちを拾い、三人はサルドポリスの方角を目指します。しかし翌朝、都を一望できる場所に差しかかった彼らの前にもはや栄華を誇った都は存在せず、粉塵が舞う上におぼろな影のような姿のうごめく廃墟が横たわっているのみでした。パンの神はついに帰還し、かつて支配した土地を取り戻したのです。

 西方の『影の海』という街をさして旅立つことで合意し、めいめいの馬を駆って去る一行の背後から、全身ずたずたの無惨な姿となった男が助けを求めます。しかしその声は届かず、かつて王だったその男、サイアクサレスは苦痛に呻きつつレイノル達のあとを這い進んでいくしかありませんでした。傍らにはあいかわらず優雅で物憂げな様子のネコが薄笑いを浮かべて励ましの声を掛け、頭上では傷口から滴る鮮血に呼び寄せられたハゲワシが羽ばたくのを耳にしながら...


 
 カットナーといえばハイドラやニョグタなどの神格が登場するクトゥルフ作品で有名ですが、旧い荒ぶる神の封印と解放にまつわるこの話も若干そうした要素を含んでおり、全貌が明かされないパンの神とその眷属たちの描写などは神話的恐怖とでも呼びたくなる不安感をかき立てます。ハワードのコナン等と同じく、ヒロイックファンタジーとクトゥルフ神話とは地続きの関係にあることをよく示す一作といえるでしょう。パンの名前が出た時点で大まかな展開の予想はついてしまうとはいえ、そこから加速する緊迫感と歯切れ良い筆致に乗せられて最後まで一気に読みきってしまいました(少なくともこの作品に関していえば、カットナーの文体はかなり読みやすい方だと思います)。

 繰り返しますが、「ネコ」は古代エジプトのファラオにもいたNechoと綴る人名で、断じて猫ではないです(笑) かといって人間とも思えませんが... 上で書き忘れましたが、叡智と権力を追い求めるサイアクサレスがネコを呼び出し、ある取引を交わしたのが両者の出会いであるようです。つまりファウストとメフィストフェレスの関係といえばこれ以上説明するまでもないかと。

 あと上手い訳語が浮かばなかった「奪取者」(原語ではReaver)という呼び名はほぼそのままの意味でして、キアリーとその一党は近隣にある城などを襲い、財宝を分捕ってくるのを生業にしていた様子。封印を見張るだけでは暇を持て余しそうとはいえ、王家の末裔がそんな山賊まがいの事をやっていていいのか心配になりますが、周辺住民のヘイトを集めすぎて使命を果たす前に討伐されたりしては元も子もないので、もしかすると義賊的な面もあったのでしょうか?もちろんデルフィアもその一員として父親に負けない働きぶりを見せていたらしく、続く「暗黒の砦」では攫われヒロインポジになってしまい戦闘能力を発揮する機会のなかった彼女ですが、この作品を読んでだいぶ印象が変わりました。

  レイノルは有名ヒロイックファンタジーの主人公たちのような強烈な個性には欠けるものの、そのぶん比較的等身大の青年として親近感がわきやすくもあり、一方で王子らしい自負と風格もあって個人的にはかなり好きなキャラクターです。エブリクとのコンビも主従というよりは気心の知れた相棒同士に近い印象で、二作にとどまらずもっと彼らの冒険が続くのを読みたかったと思わずにはいられません。「暗黒の砦」での出来事のあと、三人は目指す「影の海」に首尾よくたどり着けたのでしょうか。

 ↓ネットで拾った、古代の中央アジアというよりは中世ヨーロッパ風なレイノルと名場面いくつか。後ろの城はサルドポリス?

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テーマ:海外小説・翻訳本
ジャンル:小説・文学

コメント

ナルニア国物語みたいな挿絵ですね。

フランス旅行のお話は、とても楽しくて全然大丈夫です!バゲットにシャルキュトリ、チーズを買うだけで
大満足の食事になるんだから、食文化のレベルが高いんですね。イタリアのチーズや食肉加工品も美味しそう!
現在放映中のジョジョ五部アニメにトスカーナのサラミが出てきて食べたいです。
「暗黒の砦」の前作は王子流浪の始まりの話だったのですね。パンがナルニアのタムナスさんのような善の存在ではなく
原始の邪悪であるというのは「パンの大神」やブラックウッドの短編にもありました。「楽しい川辺」のパンは動物の守り手ですが。
5日に早川から出る時間SFアンソロジー買います!カットナーの奥さんムーアの「ヴィンテージ・シーズン」を読みたい。

Re: ナルニア国物語みたいな挿絵ですね。

 本当にフランスのパンと乳製品は美味しくて(特に数えきれないほど種類があるヨーグルトはじめ冷たいデザート)、毎日日本にいる時の倍以上は食べてたんじゃないかと思います。帰国したあと体重計に乗るのが怖ろしかったですが、毎日平均二万歩近く歩きまわっていたおかげか増えてなくてほっとしました…

 私がこの話のクライマックス近くで思いだしたのも「カスピアン王子」に出てくるバッカスやシレノス、森の精たちの行進の場面だったんですが、人間に友好的かそうでないかという点では見事に正反対ですね。人間に恵みをもたらしもすれば災いにもなるという自然の二面性を象徴するのがパンの神ということなんでしょう。
 ムーアの作品入りのアンソロ興味をひかれますね~。その週はまず海洋幻想文学特集のナイトランドクォータリー新刊を読まなくちゃならないんですけど、先に読まれたらぜひご感想をお聞かせください。

ヴィンテージ・シーズン

「退屈の檻」と「ヴィンテージ・シーズン」を読めただけで価値がありました。特に「ヴィンテージ・シーズン」は戦後まもなく書かれたなんて信じられません。最初は異国の優雅な人たちの不思議な衣裳や嗜好品、家具の描写が続くのですが、21世紀を知っているとしか思えない洗練された美しさ!女性作家らしくインテリアや衣裳や身体の描写が微に入り細に入りなされており萩尾望都先生に漫画化して頂きたい!美しい五月、非の打ち所の無い五月の好天の中、不穏な違和感はどんどん大きくなりラストには・・・。クラシカルなSFの素晴らしさを思う存分味わいました。

Re: ヴィンテージ・シーズン

さっそくのご感想ありがとうございます!C・L・ムーアはジレルとノースウェスト・スミス少ししか知らないのですが、それらとはだいぶ毛色が違いそうな印象を受けました。非日常の不思議な文化がふんだんに登場するお話はそれだけで大好物ですし、廃墟風景のカバーデザインもまさに私好みなので、明日入手できたらナイトランドクォータリーと一緒に買ってきます(お値段も手頃ですしね)

話は変わりますが、いまNHKでやってるバスクのキノコ料理おいしそう~。

ピンチョス最高!

キノコのパイもセップ茸の料理も本当に美味しそうでした。こうした飯テロ番組はリアルタイムで観ずに、必ず録画してから観ます。食事しながら観ると食欲倍増してしまうし深夜に観ると空腹で眠れなくなります。食事や片付けが済んでからセロリや蒟蒻ゼリーなどの安全なおやつを用意して観ます。甘いものは我慢出来るのに、高カロリーの濃い味の料理やポテチが食べたくて堪らなくなってしまう。家族は食事に其ほど執着は無くアッサリした料理が好きなのに・・・。秋元さくらシェフはスタイルが良くてかっこいい!シェフは重労働ですものね。キャンバスに描かれた鮮やかな絵画のようなバスク料理と幸せそうな人たちが素敵でした。

Re: ピンチョス最高!

椎茸や舞茸を炙ってポン酢で食べるのも乙ですけど、やっぱり西洋産のキノコはこってり濃厚なソースとの組み合わせが最高ですよね。本当にかなりの飯テロ度で、あれに近いものを日本で食べるにはどうすればいいか未だに考えている始末です。さすがに自作は難しそうだし…

ナイトランドクォータリーの「夜の声」新訳の序文で、FUNGI第二コロニーがとうの昔に出ていたのをようやく知りました。あちらのキノコは美味しそうじゃないですが本は欲しい(笑)revisionsは目出度くゲットできたのでその後読みます!

諸星先生新刊

「紫の雲」を書店に注文するも時間がかかりそう。諸星先生の新作が来月末に出るそうで楽しみ。「オリオンラジオの夜」だそうで宮沢賢治みたいな素敵な題名です。20日にも創元文庫から欲しい本が出るし何かと物入りな年末です。折角、換気扇を磨いて綺麗にしたのにジャガイモとさつま芋を盛大に揚げてしまいました。揚げた芋の旨さに敵うもの無し!フランスのポムフリットは日本のポテトと違いますか?テレビや書籍で見ると凄く美味しそう!ステーキとかに添えてありますよね。

Re: 諸星先生新刊

フライドポテトってボリュームもカロリーもたっぷりなのにどうしていくらでも入ってしまうんでしょう。一月に旅行した時、キノコオムレツの付け合わせに出てきたフリットはこれまで食べたことがないほどカリカリ(ホクホク感はなく硬い)でしたが美味しかったな〜。うちの母は何故かあんまり好きでないそうで、母のまでもらって二人前近く食べたこともあります。その分メインを半分持っていかれましたが(笑)

そういえば「雨の日はお化けがいるから」からほぼ一年になりますし、毎年このペースで新刊が読めたら何よりですね。ナイトランド叢書はほぼ図書館に頼っている私、ようやくルクンドオを借りられたところなので紫の雲は来年の楽しみにとっておくことになりそうです。

来年もよろしくお願いいたします。

この一年ありがとうございました。年々時間が過ぎるのが速くなってゆく・・・。来年はジョン・サンストーンのお話が出ますように。

Re: 来年もよろしくお願いいたします。

年を跨いでの返信になってしまって失礼いたしましたが、こちらこそ本年もよろしくお願いします!
本当に毎日あっという間で新刊の出るスピードに読むのが追いつかないこの頃です。積読を味わいつつサンストーンをゆっくり待つことにしようと思います。

オズの魔法使い

寒さがピークですね。諸星先生の新刊もう読まれましたか?ラストの「オズの魔法使い」の映画とか若い世代には分からない方も多いのでは。紀平梨花選手が「オズの魔法使い」を読んだことが無くてライオンハートでと励まされても意味が分からなかったと答えてましたものね。オーバーザレインボーの歌は聴いたことがあるかもですが。ナイトランドクォータリーと叢書で海洋ものが続いて嬉しい!

Re: オズの魔法使い

懐かし映画のことは去年のムック本で結構話されてましたね。昭和カルチャーがモチーフの今作、諸星先生お得意の異形がほとんど登場しないのが残念でしたが、ほろ苦くも温かさのあるストーリーはどれも心に残るものでした。
「オズの魔法使い」そういえば映画どころか原作をしっかり読んだかも怪しいような…思い出せるのが子供向けの簡略版で。個人的に「青い鳥」や「宝島」あたりもそんな感じなので、これは一度完訳でじっくり味わってみなくちゃな〜と思ってます。
ちなみに「メドゥーサ」は買ったのですがまだ航海に出るところまで読めてません。




花粉と黄砂がひどい。

梅は満開を通り越し、畑のエンドウが咲きだしました。水仙やチューリップも大きくなり菜の花も咲いてます。先日、毛足の長い黒のカーディガンを買ったのですが「なんや肥えたキングコングみたいやな」と家族の容赦ない御言葉。暖かいんですが毛がソファーとかに付くし。店で見たらあんなに素敵だったのに自分が着るとアカンという。3月は買いたい本が多くて悩みます。5月のジョージ・R ・R・マーティンの短編集、絶対に欲しい!氷と炎の歌も完結してもらいたいです。

Re: 花粉と黄砂がひどい。

モフモフした衣類って本当どうやったらうまく着こなせるんでしょう。私も黒いフェイクファーのボレロのようなもの持っていますが、前回着たときになぜか薄い色の毛があちこち混じってる…と思ったら猫たちがどうやったのかクローゼットに侵入してじゃれ付いた名残のようでした。yoyoshiさんの場合と逆ですね(笑)

ゲースロには原作ドラマともに完全に置いていかれた私ですが、マーティンはホラーやSFでも有名ですしね。奇想コレクションの「洋梨型の男」はいつか読もうと思いつつ忘れてしまいます。結局あのコレクションで持っているのは猫だらけの表紙に一目惚れして買ったライバーの「跳躍者の時空」だけ。


ライバーの短編集

ライバーの二剣士シリーズ大好きです。柳柊二画伯の装丁が最高でした。猫のガミッチシリーズも可愛いだけでなく、しぶとく知恵の廻るニャンコ無双。闇の聖母とかことごとく絶版で辛い!早川からウィッチャーが4巻まで出て一気読みしたらファンタジー禁断症状が。5巻が未定なんて耐えられません。マーベル以外の大作ファンタジー映画が観たい!指輪物語レベルの製作予定は無いのでしょうか?ゲートオブスローンズ完結が待ち遠しい。ダンセイニのベガーナの神々は自分に合いませんでした。

Re: ライバーの短編集

柳画伯のファファードとグレイ・マウザー、今にも声を発しそうな生き生きした表情も構図も素晴らしいですよね。私が持っている新版は浅倉久志氏の訳という点ではいいのですが、カバー絵の二人が線の細い美形すぎてこれじゃない感が凄いです。
そういえば少し前にファファードって長毛種の猫の名前みたいな響きだと唐突に思いつき(そもそもマウザーも猫の意味ですし)、いっそ二人とも猫化したイラストとか面白いのになどと考えてました(笑)

ウィッチャーシリーズはゲームで有名になるだいぶ前にやっぱり1巻で脱落いたしました。ゲースロといい私は近年の大河ファンタジーに適性のない方なのかもしれませんが、ときどき映画以上に幻想世界にどっぷり浸かれそうな美麗グラの大作RPGをやってみたい衝動にかられます。ゾティークやダイイング・アースを原作になるべく忠実に再現したものとか出てくれれば…まあアクション系だと操作お手上げなんですけど。

きつねものがたり

図書館で廃棄本を自由に持ち帰って下さいというイベントをしていて大好きだったヨセフ・ラダの「きつねものがたり」を家に連れ帰りました。この本に出てくるハムやソーセージが物凄く美味しそう!パック詰めされたペラペラのハムしか知らなかった子供が豚の脚丸々一本のハムの挿絵を見て、本来のハムは家畜の肉の塊なんだと知った瞬間でした。世界入りにくい居酒屋のパリ11区のお店でブーダン・ノワールが出て来て、三善晃先生の料理エッセイを思い出しました。フランスに留学して学食でブーダン・ノワールを出され、生まれて初めての黒い物体に異文化体験したそう。これってイギリスの朝食の定番、ブラッドソーセージみたいな食材ですよね。イギリスのは卵やベーコン、マッシュルームに焼きトマトなんかと一緒に薄い1枚だけどパリの居酒屋のは一本丸ごとドーン!食べた経験おありですか?レバーみたいな味?シャルキュトリ盛り合わせにバターの塊が載せられカロリーなんか気にしない!肉食の民族なんだなあ。

Re: きつねものがたり

廃棄本のイベントいいですよね。昔愛読していた児童書でとっくに絶版、アマゾンでもプレミア価格になってしまっているものが結構あり、そういう折にでも入手できないかと思いはするものの、最近出不精に拍車がかかるばかりで。

フランスのブーダン・ノワールは試したことがありませんが、豚の血ソーセージはスペイン人の知人が連れていってくれたスペイン料理店で何度か食べました。各種スパイスがきいているおかげでそこまで癖も強くなく、個人的には内臓肉系より好みです。
腸詰めではなくペースト状のをトーストに載せて食べるタイプで、↓のモルシージャ・デ・レオンというのが近いかも。

https://www.tripadvisor.es/LocationPhotoDirectLink-g187500-d10101004-i229763116-Bar_Alaiz-Lleida_Province_of_Lleida_Catalonia.html

豚の血で作る料理があることを知ったのは「薔薇の名前」でした(しかし調理した完成品は出てきたっけ?と思いましたが、作中でああなってしまっては無理ですよね…)

防災無線は音割れして何を言っているか分かりにくい。

朝から町役場の防災無線が「大阪に行くな」と、がなりたてていて憂鬱になります。シン・ゴジラ感が凄い。最前線の現場で力を尽くしている方々に感謝します。図書館も5月半ばまで休館で情勢によってはさらに延びるかも。本を買いまくってしまいます。noteでshigeyuki様がホジスン作品の翻訳をUPして下さり有り難く読ませて頂いています。ホジスンが亡くなったのは1918年でスペイン風邪が流行り出した年ですね。当時は抗生物質も無かったし衛生環境や栄養状態も悪かったけど、大戦中でもない21世紀に先進国で惨状が拡がっているのを見ると色々と考えさせられます。「世界は欲しいモノで溢れてる」も画面に映っている人や店は今どうなっているんやろ?とか考えてしまい、素直に楽しめなくなってしまいました。趣味の園芸が一番楽しめます。

Re: 防災無線は音割れして何を言っているか分かりにくい。

思ったより長期化しそうで私も気が重いです。引きこもる事にかけては大抵の人より得意なつもりですが、諸事情あって週に2,3日は出勤しなければならない上、職場のPCを自宅から遠隔操作してのリモートワークはすこぶる使いづらくストレスがたまる一方。
増えた在宅時間を使って積読解消しようという目論見は完全に外れて大体ボーっとするか寝てます…。同じく園芸というかバラを見るのが最大の気晴らしですね。
世界的に疫病がテーマの小説群が売れているそうですが、何もそこまで現実世界に合わせなくてもいいと思うんですけどね。私が人に薦めるなら「グレン・キャリッグ号のボート」みたいなスリリングで元気の出る冒険小説にします。実はホジスンの短編で一番好きなのは「ウドの島」なんですが、主人公の船長をカーナッキみたいな連作短編集で活躍させてくれていたらなあ。「海ふかく」の二作だけなんですよね。

薔薇の新芽が美しい季節。

緊急事態宣言のためモールやデパートも食料品売場以外、休業でスーパー銭湯も休業。本の取り寄せを依頼したら取次が休みだから夏以降になると。図書館や書店で欲しい本をゲット出来ない事がこんなにもストレスになるなんて!テレビも過去の番組の編集が増えてますが「グレーテルのかまど」シャーロック・ホームズのマーマレードトーストの回は素晴らしかった。ジェレミー・ブレット様のホームズをGWに地上波で放映してくれたらなあ!母親お手製のジャムやマーマレードはドイルにとって特別の御馳走だったんですね。あと吃驚したのは病人食としてトースト・サンドイッチという代物があること。バタートーストを食パンに挟んだ炭水化物祭り!あの薄いトースト用の食パンはイギリス以外のヨーロッパでも普通に食べられるのでしょうか?ホームズ様は事件の解決に寝食を忘れがちですが自分も寝食を忘れるくらい面白い本を読みたい!家に籠ってコロナ肥り進行中、2㎏も!

Re: 薔薇の新芽が美しい季節。

「グレーテルのかまど」ホームズ回の存在は知りませんでした。見たかった!グラナダ版ホームズは私も一番再放送してほしいNHKの海外ドラマです。スペシャルの長編でまだ見られてないのが何作かあるんですよね。

在宅勤務日の楽しみの一つが、つい先月歩いて数分の住宅街にオープンしたパン屋さんに足を運ぶことなんですが、緊急事態宣言が出てから作る量を減らしているのか私と同じような近所の人が買いに来るのか、菓子・総菜パンとサンドイッチは最近品切ればかりで食パンかバゲットしかないことも珍しくありません。しかし家の電気オーブントースターだといまいち美味しいトーストが焼けないんですよね…。イングリッシュ・ブレックファスト式の薄くカリッと焼いたトーストは日本の家庭で再現するには実はかなりハードルが高いのでは。

イングリッシュ・ブレックファストといえば、定番メニューの一つで小説でも割とよく出てくる燻製ニシンの干物(キッパー)、現物を知らないことに気がついてつい先日画像検索してみました。
…写真だとアジの開きと見分けがつかないと思いました。

ホビットのシードケーキ

日参してすみません。次回のグレーテルのかまど、ホビットのシードケーキ回ときたら我慢出来なくて。地上波でホビットと指輪物語をGWに全部放映してくれたらステイホームも苦にならないのに。キッパーは本当に鯵の開きそっくりで大根下ろしと銀シャリが欲しくなりそう!バターとポーチドエッグと一緒に食べるのが本場イギリス流なんですね。トーストが何枚でもイケそう。「世界ふれあい街歩きコーンウォール編」でキッパー作りが出てきたような。脂がのっていて火を近づけたら燃えそうでした。タラやニシンを開きにして冷燻する際に鱈子や数の子は有効利用しているのかしら?棄てていたら泣きます。薔薇園のある公園も駐車場が封鎖され立ち入り禁止になりガッカリです。パトカーに警備員まで配置して絶対に立ち入りを許さないという。これから薔薇やハナショウブが美しい季節なのに。

Re: ホビットのシードケーキ

シードケーキ回、これは見逃せませんね!さっそく録画予約しておきました。私もキャラウェイシードで何回か作ったんですけど今一つピンと来なかった記憶があるので、ぜひ参考にしてみたいものです。連休中は家に缶詰だから寝ていないで久しぶりに積読解消とお菓子作りとバラの世話に明け暮れたい(願望)
家のバラは今年は連休後半ぐらいからようやく咲き始めそうです。しかしバラ園が立ち入り禁止だなんて残念ですね。水やりぐらいはできるのでしょうが、花の時期は色々と手がかかるのに世話する人の立ち入りまで制限されたりしないといいのですが。

キッパ―にはバターとポーチドエッグが定番なんですか。果たして大根おろしと白米で食べることはできるのでしょうか?コーンウォールといえば確かスターゲイジーパイも名物でしたね。

スターゲイジーパイと魔女の宅急便

公園の薔薇園に立ち入り禁止なので車窓から他人様のお庭の薔薇を拝見しております。ホームセンターや園芸店は盆暮れ正月より混雑していて近寄れません。ホビットのシードケーキ回、原作準拠でしたね。映画版も観ましたが、ガッツリ食べて呑めや歌えやでシードケーキは出てこなかった。原作では4時のお茶の時間だったのですね。ジンのグレイズがお洒落。スターゲイジーパイは魚の頭がインパクト大で、魔女の宅急便のニシンと南瓜のパイも実物はアレだったそうですね。孫娘にはアップルパイやレモンパイなど可愛い甘いのを焼いてあげれば良かったのに。ダンジョン飯の最新刊が15日に出ますがゲットできるかしら?

Re: スターゲイジーパイと魔女の宅急便

シードケーキのレシピ、他のスパイスやエッセンス類を入れないのがむしろ意外でしたがその方がキャラウェイシードの香りはずっと引き立ちそうですね。ジン入りアイシングとの相性も良さそう。
映画のニシンとカボチャパイはまあかわいく作ってあるとは思うんですけど、絶対に子供受けするとは想像しづらい具材の取り合わせですよね。私はむしろ見た目に騙されてお菓子かな?と食べてみたらエッとなってそれきり苦手になったパターンかなと思ってます(笑)

しかし気が付いたら小麦粉バターどころかお菓子作りの主な材料はどこのスーパーでも軒並み品切れになっていてすぐには作れそうにもありません。(冷蔵庫の小麦粉、気がついたらカップ一杯ほどしか残ってなくてこれでお菓子を焼いたら完全になくなるし…)アマゾンを覗いてみたら普段は二百円もしないようなベーキングパウダーが一箱二千円で売られていて驚愕しました。
仕方がないので最近はアガーで作るゼリーにはまってます。昨日バラの花びらを煮出してローズゼリーにしたら色も香りもわりといい感じでした。ただ濃いピンクから赤ぐらいのバラでないとあまり綺麗な色は出なさそうですが。

最近はアマゾンでの本の注文も在庫表示が不安定だったり届くのが遅れたりで、新刊を買うのにも悩んでしまいますね。ダンジョン飯もさすがに手に入らないことはないとは思うけれど人気タイトルだし、早めに予約しておこうかな。

Re: ドリトル先生の楽しい家

例年バラの開花前には防虫剤をスプレーしていたんですが、今年はさぼっていたおかげで花を食材に使っても安心という怪我の功名です(笑)ミントやレモングラスで作ったゼリーもなかなか。

カンムリサケビドリの話、そういえばありましたね!小さなスグリの実が好物ということはあまり大きくない鳥なのかと今の今まで思いこんでいましたが、イメージ検索したら想像とぜんぜん違っていてびっくりしました。あのサイズの鳥を(しかも何羽も)満足させる量のスグリを調達するのはチープサイドたちも相当大変だったんじゃないでしょうか。
先日「ドリトル先生アフリカ行き」の新訳を書店で見かけたのでちょっと手に取ってみたところ、思った以上に旧版の訳調に近い感じでしたけど、さすがに「アプラミのお菓子」はスエットプディングになってましたね。ガブガブの好物のオランダボウフウもパースニップになるそうですし。
しかし日本公開延期になった映画版、まさかシリーズのマスコットだと思っていたガブガブがリストラされてしまうなんて… 実は「ガブガブの本」だけまだ読んでいなかったことに思い当たり凄く欲しくなってきています。

ホビットはお好み焼きはどうかわかりませんがなんとなくタコ焼きは気にいりそう…タコは食べないと思うけど生地の方を。

趣味の園芸 薔薇回

趣味の園芸、久々の薔薇回で眼福でした。横浜の公園が出てきましたが満開なのに立ち入り禁止なんですね。例の歯科医院の薔薇は見事に咲き誇っていますが、薬局の入った大きなスーパーの隣なのでカオスな道路状況で、うっとり見ていたら事故りそう。ダンジョン飯、ゲットしましたが書店も凄く混んでいました。スーパーで遂にホットケーキミックスが消えました。和菓子店が多いし高齢化だしで製菓コーナーは元々、隅っこに追いやられていましたが消えた商品の穴埋めに味付け海苔が並んでいるのがシュール!アガーとゼラチン、寒天のうちダイエットに最適なのは寒天でしょうか?海老や枝豆や鶉卵で塩味の寄せものを作りたいです。夕飯にも出せるでしょうし。

Re: 趣味の園芸 薔薇回

バラ園で人が集まらないよう開花前につぼみを全部剪定してしまったところ結構あるみたいですね。泉南にあるオースチン社のイングリッシュローズ園からもそういうメールが来ていました。花を咲かせない方が木のためにはいいらしいけどやっぱり勿体ないなあと…。

粉類の品薄状態、ほんとに解消されなくて閉口です。一昨日母が奇跡的に一個だけ残ってたという薄力粉を手に入れてきたので、例のシードケーキを焼こうと思ったんですが、レシピを見直したらベーキングパウダーも切らしていたのに気がつきました。ベーキングパウダーなしの別立て式で作っても食感はそこまで変わらないですかね?
個人的には食感と仕上がりの透明感ならゼラチンや寒天よりアガーですが、調べたら三つの中で一番高カロリーらしいです。まあ、それでもケーキ類や餡入りの和菓子よりははるかにヘルシーなのでは(汗)

ダンジョン飯の最新刊、最後の話で明かされる迷宮の成り立ちがホジスンのナイトランドや異次元を覗く家っぽくてひとりで盛り上がってました。ホジスンの悪魔といえばこれな豚頭の化け物も1コマだけ出てきましたし。

エルフも闇が深い。

ドリトル先生の映画、ガブガブが登場しないなんて!全編を通してのアイドルなのに。食い意地の張った所や蚊に刺されやすい所など共感します。ドリトル先生はアフリカで猿たちに予防接種をしますが、犬のホームや鼠の街とか疫学的にシッカリ管理しないとヤバいと大人になってから思いました。ダンジョン飯、サキュバスミルクや脳味噌ドリアなど素材を知ったら食べたくないような。悪魔の一枚絵、デビルマン並みの迫力でした。異次元の人智を越えた存在ってホジスンらしいです。有翼の獅子が猫みたいで可愛い!ライオスが王になった国を見てみたい。カブルーは苦労人。同じ食材を調理してもセンシの美味しそうな料理と全然違う。エルフの奴隷や罪人の耳が切られるという設定はなろう小説でもよく目にしますが元ネタとかあるんでしょうか?

Re: エルフも闇が深い。

ほんと、ガブガブのいないドリトル先生の世界なんて大根の入らないおでんのようなものではないでしょうか(ガブガブならもっとましな食べ物のたとえを思いついてくれそう)
作風のせいか、ドリトル先生シリーズからはヴィクトリア朝時代の英国につきまとうじめじめした不潔感をそれほど感じませんが、確かにネズミクラブなんか実態はあまり想像したくないような。先生のことなので衛生対策はきっちり手を打っていると思いたい…。
「ガブガブの本」と並んで岩波版未収録の「ドリトル先生、パリでロンドンっ子と出会う」という短編があるのを初めて知りましたが、この作品怪奇作家としても有名なシンシア・アスキスが編んだアンソロジー用に書き下ろされたものなんですね。イギリスのファンタジー児童文学と怪奇小説が地続きなのにはよく驚かされます。

>エルフも闇が深い
長寿で見た目の変化も少ないことを考えると縁戚関係も半端なく込み入っていてわずらわしそうですね。考えてみれば超然としたイメージのあるトールキンのエルフ社会も「シルマリルの物語」とか読むにこれまたドロドロしてそうですし。猫のぬいぐるみを抱えてるカブルーの育ての親なんかも過去にいろいろあったのではと微妙に気になります。

今年の梅雨は雨が激しい。

真夏の暑さが続いたかと思えば、土砂降りで梅雨冷えし長袖のパーカーを着込む始末。新しい色や模様が嬉しくてペチュニアを沢山植えたのですが雨にやられました。鉢植えは屋内に避難。「英国貴族の令嬢」というふくろうの本でシンシア・アスキスの写真が載っていますがイーディス・ウォートンとは違ったタイプの美女ですね。本人も結婚相手も本物の上流階級で。貴族の令嬢はコルセットだけで、あの細腰を維持していたのかしら?アフタヌーンティーとか肥りますよね。デビュッタントに備えて、何ヵ月も前からダイエットやエステに励んだのでしょうか。おでぶさん用の体型やデコルテを目立たなくするデザインのドレスもあった筈。ご令嬢が皆、ほっそりしてたわけ無いと思います。シルマリルのエルフは同族殺しの恐ろしい種族。不老不死だから何代か経って怨みの記憶が薄れる事が無いのですね。オークだって元はエルフですし。

Re: 今年の梅雨は雨が激しい。

イーディス・ウォートンが典型的なヴィクトリアンレディなら、四半世紀遅く生まれたアスキスは20世紀初頭のファッションリーダーといった感じですね。検索で出てくる写真でアスキスが付けているドレスとネックレス、現在でも通用しそうな優雅で上品なデザインでいいなあ。
>ご令嬢が皆、ほっそりしてたわけ無い 
男性も必ずしも細身がタイプの人ばかりではないのかも(笑)しかし実際問題、コルセットをきつきつに締め上げた状態でお腹いっぱい食べられるものなんでしょうか? 内臓に良くなさそうだし絶対食生活にも影響を及ぼしていたと思うのですが。時代が移ってコルセットから解放されたら過食に走った人とかもいたんじゃないかと気になります。

ようやく材料が揃うようになったので「グレーテルのかまど」のレシピでシードケーキ焼いてみました。アイシングがちょっとゆるくし過ぎたのかむらのある掛かり方になってしまった以外はうまく出来て味も上々でしたが、キャラウェイシードの量はもう少し多めでも良かったかも。そういえば映画で老ビルボを演じた俳優さん亡くなられてしまったんですね。実は「王の帰還」を最後まで見ていないのですが、ホビットの冒険共々映画版完走できるのはいつになるやら…

大根なしのオデンとは言いえて妙。

シードケーキ、作られたんですね。キャラウェイシードは苦手でなければたっぷり入れた方が美味しいんですね。イアン・ホルム様、名優でした。エイリアンのアッシュが強烈な印象でした。ホビットの映画は恋愛要素が要らないと思いました。原作の明るく陽気な雰囲気は無く、指輪物語の前日譚としての要素が強い。指輪物語の一作目から20年近く経っているなんて!NHKもふもふモフモフで房総半島のドリブレローズガーデンが放映され、薔薇と猫たちに魂を抜かれました。カフェでアフタヌーンティーも頂けるのですね。無農薬なんて凄い!薔薇園の四季をずっと放映してくれるチャンネルがあったらなあ。秋にまたコロナが再燃して薔薇園が閉鎖されませんように。西遊妖猿伝火焔山編、来月出るんですね。嬉しい!今、中国SFに嵌まっていますが西遊記や封神演義のお国柄なら頷けます。

Re: 大根なしのオデンとは言いえて妙。

シードケーキは出来あがりこんなでした。見ての通り、生地の中のシードが幾分まばら(?)なので個人的にはあと三割り増しぐらいでもよかったかもしれません。
https://mobile.twitter.com/SnowyHolly16/status/1272381975437783041

モフモフ×2で出てきたあの場所、ドリプレローズガーデンというんですね!ちょうど帰宅したときにテレビで流れていたのですが、途中から2,3分ほどしか見られなかったので名前も分からず気になっていました。HPで紹介されているカフェのメニューも美味しそうだし、猫とバラ好きには天国のような場所だなあ。房総半島には何度か日帰り旅行して自然を満喫してきましたが、次行ける機会があるならぜひ立ち寄ってみたいです。

西遊記は原作からしてもうSFですよね。西遊妖猿伝、たしか物凄く中途半端なところまでしか読んでいなかった記憶があるので新刊出るなら復習しなくちゃ… 今日知ったんですけど来月は故仁賀克雄氏編のバレイジ作品集もあるそうでこればぜひ読みたいです。ただ電子書籍オンリーなのがちょっと残念。これからはそういう出版形式が増えるんでしょうか。

ありふれた幽霊

バレイジの格調高い古き善き怪談はアンソロジーに何回も編まれていますね。幻想と怪奇の平井呈一特集が夏に出るそうですがバレイジ作品が入ると良いのに。「世界ほし」アンティークジュエリーの回、溜め息が出るほど美しい!山口遼先生のジュエリー本や別冊太陽のアンティークジュエリー特集などを愛読してます。サトクリフ作品にもイルカの彫られた緑の宝石の指輪が代々の家長に伝えられ、何冊にも登場しますし。ラバーズ・アイはちょっと怖い!それこそ英国怪談に登場しそう。イギリスの王朝毎のジュエリーの歴史が面白かった。エドワーディアン期の天然真珠のアクセサリーがステキ!ウィリアム・モリスの家も素晴らしい。ただ、自分は金属アレルギーなので美術品として観賞するのが好きなんです。図書館も平常に戻り、「ヴィクトリア期英国人の日常生活」を借りてきました。実際に当時の生活を忠実になぞって体験しているのが凄い。洗濯機の無い時代に生まれなくて良かった!コルセットも実装して生活したら現代のワイヤー付きブラより快適だなんて。でも、幼い頃からコルセットに慣れると背筋が衰えてコルセット無しでは背筋を伸ばせないとか横隔膜が動かせないから大声が出せないとか、一旦汗をかいて冷えると皮膚炎になるとか拷問です。日本でも着物を日常的に着ていた時代の話に夏は帯の場所に汗疹ができたとあります。今、娘は仕事中ずっとマスクをしているので接触性皮膚炎に悩んでいます。あと、Holly様が前に書いてらした通り、子供の食事はあっさりとした食べ物が相応しいとされ炭水化物オンリーで量も全然足りない。野菜や肉や魚がめったに食べられないなんて。糖質オフが大流行の現代からしたら信じられません。イギリス児童文学にご馳走のシーンが多いのは、その反動?

Re: ありふれた幽霊

すっかりお返事が遅くなって申し訳ありません!先週末コメントお返ししようとしたところ投稿直前にパソコントラブルで未保存のまま消えてしまい、書き直そうとしているうち数日経ってしまいまして(汗)

「ありふれた幽霊」、昨日買って3分の1ほど読みましたがやはりバレイジは良いですね。引っかかって何度も前のページを確かめ直すこともなくするする読め(必ずしも嫌いじゃないのですが、怪奇幻想のジャンルでそういう作風によく遭遇する気がします)、ベタなのにクライマックスではひやりとさせられますし。
「幻想と怪奇」3にもバレイジの「屋根裏部屋の声」という短編が載るようですけど、これは「ありふれた幽霊」に収録されている「屋根裏部屋」という作品と同じ? 他にもマッケンにE・F・ベンスンなど正統派の英国怪談もあるし、アスキスが編纂したアンソロジーの総目次がつくのが地味に嬉しいです。ドリトル先生の書き下ろしが入ってるアンソロの内容、気になってたんですよね。

>洗濯機のない時代
昔このブログで書いた絵本の「ミス・カーターはいつもピンクの服」で、大きな湯舟のような洗濯機を二人がかりでジャブジャブかき回しているシーンがあったのを思い出しました。あれは確か1900年代の話だったと思いますが、当時はあれでも最新の発明品だとあったような。それ以前は普通にたらいと洗濯板? 
じめじめしたイギリスの天気でコルセットの下に汗をかくのは相当不快だったでしょうね。私もお嬢様ほどひどくはないと思いますが、マスクのせいで唇ががさがさに乾燥して荒れてしまい、ひっきりなしに薬用リップクリームを塗ってます。安物マスクの不織布が良くないんでしょうか、上質な布地の端切れか何かで作ったテイラードマスクが欲しい!やはり自分で裁縫ができるに越したことはないようです。

雨続きで胡瓜が、なんぼでも採れます。

幻想と怪奇、書店で予約しなければ!西遊妖猿伝の最新刊も予約したのですが、まだ連絡がきません。藤井棋聖が使用していたシルクのマスク、浴衣メーカーの作成で大人気だそうですね。肌触りが良さそう。NHKの深夜にヨーロッパ トラムの旅という番組を放映していてブルガリア ソフィア編でバニツァのお店が出てきました。透けるような生地にヨーグルトソースを塗って折り畳み焼いたバニツァが凄く美味しそう。行列して一人で何個も買っていきます。ナレーションも無く、音楽と映像だけで時折、教会や政府機関、公園などの名前が表示されます。東欧の景色は歴史の古さを感じる教会と社会主義時代の無愛想でガランとした建物がアンバランスで不思議な異世界感があります。バニツァが普通のパン屋さんで買えたらなあ!東京のブルガリア大使館お墨付きの料理店で食べられるそうですが、現地の「大阪の烏賊焼き」みたいに、オバチャンが無造作に焼いてくれるのが食べたい!日本では冷凍パイシートや春巻の皮で生地を代用してますね。トルコのユフカという生地にも似ています。粉から自作出来るのはベテラン主婦で普通は出来合いのを買う方が多いそう。粉ものの世界は深い。セカホシ、これからどうなるのでしょう?いつもと変わらない笑顔でMCをこなす彼を再放送で観ると胸が潰れそうです。御冥福をお祈りいたします。

Re: 雨続きで胡瓜が、なんぼでも採れます。

キュウリお宅で育てておられるんですね。私もこの時期料理が面倒だったりあっさりしたものが食べたい時は、キュウリと茗荷の冷や茶漬けや卵(他にも挽肉とか厚揚げとかあり合わせの食材)と炒めたのが定番です。ロシアや東欧で夏の定番だというキュウリの冷たいスープを一度作ってみたいのですが本場の味付けに近づけるのは難しいかも。「ロシア文学の食卓」では確か清涼飲料のクワスを使うと書いてありましたね。

そういえばバニッツァの付け合わせで作った焼きナスとキュウリとトマトのブルガリア風サラダもさっぱりして美味しかったです。テイクアウトのバニッツァと付け合わせサラダのお昼とか食べられたらいいのに。職場近くのカフェチェーンがどこも隣と間隔をあけるため座席を減らしており、空席を見つけるのも一苦労なので自然と一番大きく空いている店に行くことが多いのですが、そこのサンドイッチがとにかく美味しくなくて閉口してるのです…。

「せかほし」、次回は世界の料理特集と聞いて楽しみにしていたのですが内容に集中できそうもありません。画面の中で盛り上がれば盛り上がるほど痛ましさの方が先行してしまいそうで本当にショックです。




夢の国、厳しい。

オリンピックで普段楽しみにしている番組が無くなり年寄りの機嫌が悪いです。高校野球が始まると少しはマシになるのですが。猫の街から世界を夢見る、読了しました。自分はヴェリット教授より年食ってるから老女!なんかショックです。ヴェリット教授みたいな強行軍をしたら再起不能になってしまう。彼女には鋼のようなイメージがあります。しかし若い頃の冒険で盗難3回レイ○1回で済んだって、そんな軽く流していいの?船乗りだった母親から冒険者の血を受け継いだのかしら。ランドルフ・カーターが廚ニ病の痛い人みたく描かれていますが護衛やオパールのペンダントを用意してくれて一番助けになったのでは?そしてガグの変身!どちらの世界でも本当に頼れる相棒です。探し求めたクラリーに会えてからは短いけどピザが食べたくなります。クラリーが夢の国で無双するスピンオフが読みたい!諸星先生の美加と境界の神が入った集英社文庫を買いました。バイオの黙示録の世界観の作品も描いて頂きたい!

Re: 夢の国、厳しい。

日曜日ゆっくり散歩でもしようと4時間ほどかけて同じ区内の公園まで歩いたんですが、その日の夜は気持ちよい疲れぐらいの感覚だったのに、火曜日頃になったらひざの関節が歩くのがしんどいレベルで痛くなり無理はするものじゃないなと身に沁みました!
やっぱり若い時から鍛えてないとヴェリット並みにはなれないんでしょうね。

男性陣の描き方に多少疑問はあれど、夢の国の地理が分かる紀行文としてはそれだけで十分楽しめました。特に船旅の様子は色々興味深くて、母親の船員時代の話もどこかで読みたいと思ったぐらいです。あと夢の国でもいつの間にかトラクターが導入されたりしてたのに驚き。

諸星大二郎展、こちらでは明日からなんですけどこの状況だとちょっと行くのがはばかられてしまいます。本の類は会場で買おうかなと思ってたんですが…。会期がそれなりにあるのでせめて秋口には改善してくれるといいんですけれど。

神宮輝夫先生が亡くなられたそうです。

神宮先生がアーサー・ランサム作品を翻訳して下さったおかげで、どれだけの子供と元子供たちが幸せな読書体験を出来たことでしょう。ご冥福をお祈りいたします。コロナ禍の今、登場人物たちが現実世界に転生したとしても、飄々とキャンプや操船を楽しみながら元気に生きていくと思います。オリンピック中は猛暑で風呂の残り湯をバケツに汲んで畑に撒くのが大変でしたが、高校野球が始まった途端、ずっと雨でウンザリです。程良い気候が消えて経験したことの無い異常気象ばかり。外出を控え図書館のお菓子本のゼリーを毎日作っています。無塩トマトジュースに砂糖を加えて固めたゼリーは懐かしい味。市販のブルーベリージュースが美味しかったのでゼラチンを加えてゼリーを作ろうとしたら全然固まらず、調べたらレモン果汁が添加してあるせいみたい。姑さんが溜め込んできた昭和レトロなガラス食器は重くて嵩張るけどゼリーが映えるので有り難く使わせてもらってます。でもサラダボウルや灰皿は火曜サスペンス劇場の兇器並で重過ぎます!

Re: 神宮輝夫先生が亡くなられたそうです。

ナルニア、ランサムサーガ、ドリトル先生が私の読書嗜好を形成した三大シリーズですが、中でも神宮先生翻訳のランサム作品なくしては海洋文学好きになることはなかったと思います。海洋船舶用語の訳など、ネットで調べながらでさえ難しいのに当時はさぞ苦労されただろうと大人になってしみじみ感じたものでした。
他には「ウォーターシップダウンのうさぎたち」も好きですが、ずっと積んだままの「ふくろう模様の皿」を今度こそ読まねば...。

ゼリー、私は今年の夏はもっぱらあまり値の張らないかき氷シロップで作ってます。ラムネと抹茶とみぞれが気に入り(後2つは自家製アズキの蜜煮を入れるとおいしい)。
レモン汁ってアガーでも固まらなくなる要因のようですね。何度かハチミツレモンゼリーを作ろうとやってみたのですがどれもゼリー飲料並みのゆるさになってしまって失敗しました。梅とかスモモとか他の酸っぱい果物は大丈夫なのに、何でなんでしょう?
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筆不精にも関わらずメモ帳代わりとして始めてしまったブログ。
小説や音楽の感想・紹介、時には猫や植物のことも。
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